Linux Mintのデュアルブートとイケてるデスクトップ環境の設定

プログラム

概要

メイン機の自作PCにWindowsを入れていたけど、開発するのにLinuxをネイティブで入れたくてデュアルブート設定したのでやったことを記録する。
普通に使う分にはWindows10+WSL2(Pengwin)でそこまで問題はなかったんだけど、GPUを使用した機械学習とかをやろうとしたらLinuxネイティブじゃないと厳しそうでちょっと躊躇してたんだけど、意を決してデュアルブートを行うことにした。
デュアルブート、過去にWindows側のブートローダを壊すことが多くて乗り気じゃなかったんだけど、下記のZenn記事を読んだところ安全にLinux環境を構築できそうな解説だったので試してみることにした。
Windows PCに安定したネイティブLinux環境を構築する方法

元記事ではUbuntuだけど、自分は今回Linux Mint Cinnamon 20.2を導入することにした。
ベースはUbuntuなので大きな違いはないけど、Mintのほうがデスクトップ周りが洗練されている感じがするので。

構成

去年自作PCを一新したので現在は下記の構成

SSDはもともと2番のSandisk SATAを使ってたんだけど、今回デュアルブートするってことでM.2 NVMeのものを追加で購入した。
ただこちらはWindowsで使いたかったので、SSD付属のクローンツール(Acronis True Image)でコピーしてもともとのSATAのほうにLinuxをインストールすることにした。

インストール

Linux MintのホームページからCinnamonエディションのディスクイメージをダウンロードする。
Mintはデスクトップ環境の違うCinnamon、MATE、xfceの各エディションがあるがCinnamonがいちばん高機能なデスクトップ環境で、特に古い環境や低スペックなPC出ない限りはこれで問題ないと思う。

ダウンロードが完了したらRufusなどのiso書き込みツールを使用してUSBメモリに焼く。(DVDに焼いてもいいけど、ドライブ外付けなのと読み書き速度、使いやすさ的にUSBメモリのほうが便利)

書き込みが終わるとPCを再起動してBIOSを立ち上げてブートデバイスを変更、USBから起動するようにする。

うまく行くとLinux Mintが立ち上がりデスクトップが表示される。(USBメモリからだと起動が早いね、昔Knoppixとか流行ってた頃は立ち上げにかなりかかってた気が)
デスクトップに「Install Linux Mint」というアイコンがあるのでこれを起動するとインストール画面が表示される。

言語やユーザー名などを入力してインストールを進めていくが一番気をつけるのはインストール領域
基本的に最初に述べた参考記事通りに進めていくが、ディストリビューションが違うのでちょっと画面が異なる。
注意するのはWindowsの領域を消してしまわないのと、ブートローダをLinuxを入れるのと同じドライブ選択すること。

パーティションは参考記事通りに/に100GB、swapに64GB割り当てた。
そういえば今まで明示的にLinuxのパーティション分けたことなかったな。

さてこんな感じで進めていくと特に問題なくインストールが完了した。

起動順序

インストールが終わったら再びBIOSに入ってブートデバイスを変更する。
ブートローダはSSD1側は通常通りWindowsのものが入っているため、こちらを優先にするといつもどおりWindowsが起動してしまう。
そこでSSD2の優先度を上げるとLinuxのブートローダが立ち上がるが、こちらはWindowsとLinuxを選択する画面が出てくるのでキーボードで立ち上げたい方を選ぶ。
デフォルトだと数秒間放置してたら自動でLinuxが立ち上がるようになる。

初期設定

Linux Mintが無事に立ち上がったら初期設定を行っていく。
と言っても今どきのデスクトップディストリビューションはインストール時にちゃんと選択していれば日本語周りもアプリケーションもだいたい入っている。

入力メソッド

一つうろ覚えできちんと覚えていないのが入力メソッドの設定
インストール設定を日本語でしたときにIMEが自動で入ったかどうかを覚えていない。
コマンド履歴には入っていないけどGUIで設定したのかそれともデフォルトのままだったか
何はともあれ一応手動で入れる方法を書いておく。

使用する入力メソッドはfcitxで日本語入力はMozc(Google日本語入力)を使用する。
単純にaptで入れてその後に設定するだけ

sudo apt install fcitx-mozc
im-config -n fcitx

もう一つ韓国語も使うのでハングル入力も入れておく。
同様にaptでインストール

sudo apt install fcitx-hangul

これで一旦ログアウトして再度入るとタスクバーに入力メソッドが表示される。

デフォルトだと半角全角キーを押すとMozcに切り替わり日本語が入力できる。
Ctrl+Shiftでハングル入力に切り替わる。
ここまではいいのだが、少し問題点としてはハングル入力でも半角全角キーで入力メソッドが切り替わってしまうんだよね。
具体的には半角全角(もしくはCtrl+Space)で英字入力と日本語・ハングル入力が切り替わり、Ctrl+Shiftでは日本語とハングルの切り替えになる。
fcitx側の問題だとは思うんだけど、これどう設定すればいいのかわからん……

とりあえず入力はできるから今回はここまでにしておこう。

フォント

とはいえなんかシステムフォントが微妙だったので変更する。
なんだか微妙に中華フォントっぽい漢字になるものがある。
まずは定番どころでNoto Sans CJKをインストールする。
aptで導入できるのでお手軽

sudo apt install fonts-noto-cjk

次にシステム設定
左下のスタートボタンから「設定」→「フォントの選択」を開く。
下記のようにフォントの選択画面が開くのでNotoフォントに変更する。(下記スクリーンショットは後述するテーマ設定を変更しているので背景がダークモードになってる)

フォントの太さやサイズはお好みで!

テーマ

テーマをダークモードにしてさらにアイコンも変更してみる。
設定すると下記のような感じで標準的なアプリはちょっとおしゃれな感じになるよ。

まずはアイコンをaptで導入

sudo apt install numix-icon-theme-circle

次にスタートボタンから「設定」→「テーマ」を開く。

「追加/削除」タブを選択し、「Adapta-Nokto」テーマをインストールする。

「テーマ」タブに戻って下記のように設定する。(基本的な表示をAdapta-Nokto、アイコンをNumix-circle)

zsh

シェルをzshに変更してoh-my-zshも入れる。

sudo apt install zsh
chsh -s /bin/zsh
git clone git://github.com/robbyrussell/oh-my-zsh.git ~/.oh-my-zsh  
cp ~/.oh-my-zsh/templates/zshrc.zsh-template ~/.zshrc

oh-my-zshのテーマはagnoster

ターミナルのテーマ

ターミナルもデフォルトだと見た目がイケてないので変更する。
まずはプログラミング用のフォントをインストール
最近は白源(HackGen)フォントを使っているのでダウンロードしてフォントフォルダに配置
白源は通常版とNerd版があるが、zshのagnosterなどでGit履歴を表示してくれるときに表示される絵文字がNerd版に入っているのでこちらを使用する。

wget https://github.com/yuru7/HackGen/releases/download/v2.5.2/HackGenNerd_v2.5.2.zip
unzip HackGenNerd_v2.5.2.zip
cp HackGenNerd_v2.5.2/* .local/share/fonts/


ターミナルを開いて上部メニューから「編集」→「設定」を開く。
フォントを指定にチェックを入れてHackGenNerdフォントを選択する。

次に色タブを選択して、「組み込みのスキーム」を「Solarized Dark」、「Use transparent background」をいい感じの透過度に変更する。

この設定で次のような表示になる。

終わりに

このくらいで初期設定はだいたい決まった。
このあとはVS CodeやIntelliJなど開発ツールを導入して、ターミナルと同様にフォント周りの設定を行ったけど、これは特に他のOSでの設定と違いはないので割愛
デスクトップは次のような表示に


今回は元々別で使っていたVMで色々と試した結果を反映していい感じの見た目にしていった。
LinuxはどうしてもWindowsやMacに比べてデスクトップ環境は弱いイメージがあったが、実際に設定していくと十分きれいな表示ができることがわかった。
もちろん他のOSに比べると自分で設定しないといけない項目も多いし、まだまだ洗練されていない部分もあるけど、デフォルトでもそれなりに使えて昔ほどのとっつきにくさは感じなかった。

Linux Mintだとデスクトップのテーマも含め、アプレット、拡張機能等はCinnamon Spicesでまとまっておりそれぞれ設定から簡単に追加・導入を行うことができる。
あまり日本語資料が豊富でなく数も多いわけではないが、色々な機能を追加して自分好みに仕上げることができるので、デスクトップいじるのが好きな人はぜひとも試していただければ(WindowsでRainmeterとか使ってた人は気にいるかと)

コメント

  1. […] 前回Linux Mintの初期設定について記載したが、その後エスペラント入力の方法もわかったので解説する。ググって調べたけど日本語情報少ないのと、古い方法も混じってたりして分かりづ […]

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