戦火の馬見てきたよー(レビューなど)

今日は友人と映画を見に行った。
昨日より公開のスティーブン・スピルバーグ監督の戦火の馬
児童小説が元の映画である。
もともとどの映画を見ようという目的もなく、久しぶりに大きなスクリーンでゆっくり見たいと思って足を運ぼうとしたら友人から連絡があって(twitterのほうに映画いくと書いていたので)、一緒に見に行こうという事でこの映画に決定した。

戦火の馬

最初キャナルシティのほうで見ようとしたら次の上映時間が空きすぎていたので天神のTOHOシネマに移動してみた。
キャナル、博多に人をとられているせいかぜんぜん人がいなかった。

映画の感想は以下の感じです。

(——————–以下ネタバレ注意——————–)

農家のナラコット家に来たサラブレッドのジョーイ
アルバートに世話され友情を育むが第一次世界大戦が始まり英国軍に軍馬として売られていく。
そこから戦場を生き延び、アルバートとジョーイが再開するまでを描いている。
タイトルでわかるとおり戦争を描いた映画である。
戦争映画としてみた場合、開戦から終戦までの間に兵器、戦い方の違いが出てきたと思う。
最初、英軍はジョーイを騎兵隊の軍馬としてニコルズ大尉が操っている。
しかし、奇襲を仕掛けるも失敗し敵の機関銃により大尉は戦死、敵軍にとらわれる。
そこからジョーイは砲を運ぶ馬として使役される。物語中盤では塹壕戦へと移っていく。
そして塹壕戦での戦術の一つ、毒ガス攻撃、その後戦車が登場する。

次に心理描写などについてだが、基本的に馬が主人公でさまざまな人を経てアルバートの元へ戻る話なので、出会った一人ひとりについては少し薄いかなと思った。
最初のニコルズ大尉の部分などは、ジョーイとアルバートの事を気遣ったりしていたのでもう少し内面を描いてもよかったのでは?
あと、アルバートからジョーイを引き受けたとき、男同士の約束としてジョーイを預かるといっているが、このときアルバートは大尉ときちんと約束を交わすような描写があったほうがよかったんではないかと思った。
確かに後の展開を考えたら未練があるようにしたほうがジョーイとの絆を描けてよいかもしれないが、あそこは約束を交わすべきだろと思った(笑)
その後、あっさり大尉が死ぬのには驚いた。最後の瞬間くらいもっと精細な描写があってもよいのでは?と思ったり・・・
次にとらわれたジョーイを世話する兄弟へと話は移っていき、ジョーイともう一頭の馬で軍を逃げ出すのだが、結局見つかり処刑されてしまう。ここでも果たしてこの兄弟はジョーイを逃がすという目的以外で役目があったのだろうか・・・
兄の勝手な判断で弟まで巻き込まれてしまうし・・・
もっと人間模様も描いてほしかった。(当時の敵前逃亡は即処刑ということを書きたかったのかな)
次は少女と老人にジョーイはかくまわれるのだが、ここでは軍の食料調達という名の略奪行為が描かれている。
少女の両親はすでに亡くなっているということだが、老人はその理由を少女に話そうとしない。しかし少女はその事を悟っている。ただ、明確にこの理由を話してはいないのでここももっと詳しくしてほしかった。(自分の読解力がないだけか・・・)
結局ジョーイ(ともう一頭の戦友)は軍に見つかり徴発される。
それから大砲を牽く馬として過酷な労働を強いられる。大砲を丘の頂まで運び砲撃を開始するも、そのうち突破され戦車で追い回される。
一方そのころアルバートはジョーイが生きている事を信じ、軍に入ってジョーイを探していた。
この場面は口には出さないがニコルズ大尉の手紙を持っていたりジョーイのことを忘れていないことがはっきりと描かれている。
そして、ジョーイは戦火から逃げるうちに塹壕間の鉄条網に絡まり身動きが取れなくなる。
英軍兵士がジョーイを助けるために白旗を揚げて彼の元に向かい、独軍(敵)の兵士とともにジョーイを助け出す。
この描写(敵と戦闘中ながらもともに心を通わす)自体は、多くの戦争映画でみられるがやっぱりいいなと思った。
そうして、英軍の元に戻ってきたジョーイはアルバートと再開を果たす・・・

いろいろ書いたけど、総合的にいい映画だと思いますよ。
人にもお勧めはできるし、感動したよ。
2時間半という限られた時間の中にこれだけの描写をしたと思う。
これだけ気になった点があるというのは、逆にそれだけの情景を描いている証拠だと思う。
ただ、一目でわかる死亡フラグが多くて誰が死ぬかわかってしまう。もう、戦闘前から悲しくなっちゃう・・・
ほかはジョーイはじめ馬たちあそこまで酷使されていたらもっとガリガリになってるはず・・・
普通の競走馬でもあれより細いと思うよ。問い浮かされブレッドをあそこまで使ったら足骨折して予後不良になってもおかしくないはずだがwwまぁそこはしょうがないか。
あと、上記の件もあるけど元が児童小説のせいだろうけどやっぱり「奇跡」がストレートすぎるのと、ご都合主義が強いね。
ジョーイと再開して故郷に戻るまで、さらに傷、競売、落札などと試練が多くその割りに結果としてほかに落札されたジョーイをただで返したもらうという安い結末にしてしまった。
そこが一番残念だと思った。もう一ひねりしてほしかった、もしくは素直に再開して終わったほうがよかった。
この部分で感動の押し売り感が一気に強くなったように思えた。

最後に翻訳についてだが
誰が訳したか前情報はしらなかったが一目でなっち(戸田奈津子)とわかった。
彼女についてとやかく言うつもりはないが(スターウォーズに関しては言いたいことあるけどw)やっぱり軍隊関係の訳には弱い気がした。
自分の見間違いも知れないが、軍の上下関係と敬語についておかしいんじゃないかという点があった気がする。
まぁ、その程度です。

盛大にネタバレしたけど、もし見てない人は映画館で見てはいかが?
やはり大きなスクリーンと迫力ある音で見る映画は楽しいですよ。
スティーブンスピルバーグ監督の作品という事で安心・安定して楽しめますし、結末もハッピーエンドなので。

長い長いレビューお使いいただきありがとう。
さて、次は何を見ようかなー
何かお勧めなどあれば教えてくださいねー!

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